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No1:ワシントン条約

<絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約>


(略称CITES「サイテス」: Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)

(カンヴェンシャン・オン・インタナショヌル・トレイド・イン・インデインジャド・スペイスィズ・オブ・ワイルド・フォウナ・エンド・フロウラ)



1.条約の定められた経緯


1972年の国連人間環境会議において「特定の種の野生動植物の輸出、輸入及び輸送に関する条約案を作成し、

採択するため、適当な政府又は政府組織の主催による会議を出来るだけ速やかに召集する」ことが勧告された。

これを受けて、米国政府及び国際自然保護連合(IUCN)が中心となって野生動植物の国際取引の規制のための

条約作成作業を進めた結果、1973年3月3日にアメリカワシントンで本条約(ワシントン条約として)が採択された。




2.本条約の主たる目的


ワシントン条約(CITES)(「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」)は、野生の動植物の

国際取引の規制を輸出国と輸入国とが協力して実施することにより、採取・捕獲を抑制して、絶滅のおそれのある

野生動植物の保護をはかることを目的とする。





3.締約国数、締約国会議、各種委員会


(1)締約国数

169ヶ国(2006年2月現在)、我が国は1980年11月4日に締約国となった。



(2)締約国会議


 締約国会議は、2年に1回開催されることになっている(本条約第11条)。
 
これまで行われた締約国会議と主要議題・決議等については、次の通り。


第1回
(1976年 スイス)

附属書掲載基準に関するベルン・クライテリアの採択

第2回
(1979年 コスタリカ)

ワシントン条約とIWCとの関係決議

第3回
(1981年 インド)

許可書・証明書の標準化、象牙の取引決議


第4回
(1983年 ボツワナ)

附属書 I 掲載種の飼育繁殖決議、「条約適用以前の取得」の解釈決議


第5回
(1985年 アルゼンチン)

「主として商業的目的」の定義決議


第6回
(1987年 カナダ)

常設委、動物委、植物委等の設置、象牙の取引に関する決議


第7回
(1989年 スイス)

アフリカゾウの附属書・移行(南部アフリカ諸国は反対した)


第8回
(1992年 日本)

南部アフリカ諸国のアフリカゾウ附属書 II への移行提案否決


第9回
(1994年 米国)

南部アフリカ諸国のアフリカゾウ附属書 II への移行提案否決、

条約のレヴューの外部コンサルタントへの委託決定、

附属書掲載基準に関する新クライテリア


第10回
(1997年 ジンバブエ)

ボツワナ、ナミビア、ジンバブエのアフリカゾウ附属書 II への移行提案採択、

我が国等の鯨類附属書 II への移行提案に約半数の支持


第11回
(2000年、ケニア)

南アのアフリカゾウ附属書 II への移行提案採択、

我が国等の鯨類附属書 II への移行提案に支持減少、サメ類の附属書掲載提案否決


第12回
(2002年、チリ)

ボツワナ、ナミビア、南アのアフリカゾウの象牙の在庫1回限りの輸出条件付承認。

我が国の鯨類2種(ミンククジラ、ニタリクジラ)の附属書 II への移行提案否決。

サメ類の附属書掲載提案可決。


第13回
(2004年、タイ)

我が国の鯨類1種(北半球ミンククジラ)の附属書 II への移行提案及び

IWC関連決議提案いずれも否決なるも、過去最大の支持票を獲得。

サメ類の附属書掲載提案可決。我が国常設委員会新アジア地域代表に選出。



第14回締約国会議は2007年にオランダで開催予定。


(3)各種委員会

 委員会の設置に関する締約国会議決議により、現在、以下の委員会が設置されている。



・常設委員会

締約国会議の間に条約の運営を行う。

地域代表、前回及び次回の締約国会議ホスト国、寄託国(スイス)により構成される。

我が国は、第9回締約国会議から第10回締約国会議までの間、議長国を務めた(議長は、赤尾寿府代大使(当時)。

第11回締約国会議から議長国は、米国が務めている。


・動物委員会、植物委員会

附属書掲載種に対する条約の運用等を検討する。

かつて、技術委員会とされていたものが、第6回締約国会議で分離した。

両委員会とも各地域からの専門家により構成される。


・学名委員会


条約の附属書は、
ラテン語により学名表記されているが、学説の進展等により学名が変更されることがあり、

附属書の適正な学名表記に関する勧告を行う。


・IDマニュアル委員会

附属書掲載種の識別(Identification)マニュアルの作成・改訂を行う。




4.規制の方法

 以下の通り、野生動植物の種の絶滅のおそれの程度に応じて同条約附属書に掲載し、国際取引の規制を行う。


附属書 I
絶滅のおそれのある種
であって取引による影響を受けており又は受けることのあるもの。

商業取引を原則禁止する。

(商業目的でないと判断されるものは、個人的利用、学術的目的、教育・研修、飼育繁殖事業が

決議5.10で挙げられている)。

取引に際しては
輸入国の輸入許可及び輸出国の輸出許可を必要とする。

附属書 II
現在必ずしも絶滅のおそれのある種ではない
が、その標本の取引を厳重に規制しなければ

絶滅のおそれのある種となるおそれのある種又はこれらの種の
標本の取引を効果的に取り締まるため

規制しなければならない種。
輸出国の許可を受けて商業取引を行うことが可能。

附属書 III
いずれかの締約国が、捕獲又は採取を防止
し又は制限するための規制を自国の管轄内において

行う必要があると認め、かつ、取引の取締のために他の締約国の協力が必要であると認める種。

附属書 III に掲げる種の取引を、当該種を掲げた国と行う場合、許可を受けて行うことが可能。




5.我が国の取り組み


(1)我が国の権利、義務

附属書 I 掲載種の国際取引に際しては、輸出国及び輸入国の科学当局から当該取引が種の存続を脅かすことが

ないとの助言を得る必要があり、また、輸出国の輸出許可書及び輸入国の輸入許可書の発給を受ける必要がある。

商業取引は禁止される(第3条)。

附属書 II 掲載種の国際取引に際しては、輸出国の科学当局から当該取引が種の存続を脅かすことないとの助言を

得る必要があり、また、輸出国の輸出許可書 の発給を受ける必要がある(第4条)。

附属書 III 掲載種の国際取引に際しては、種を掲載した締約国からの取引に限り、当該国から輸出許可書の発給を

受ける必要がある(第5条)。
条約に違反した取引にかかる標本は没収する。標本が生きているものの場合輸出国に

返送する。締約国は取引にかかる年次報告を事務局に送付する(第8条)。一又二以上の管理当局及び科学当局を

指定する(第9条)。条約事務局等にかかる経費につき分担金を支払う義務を有する。



(2)我が国の基本的立場

我が国は、野生動植物の保護については「持続可能な利用」(漁業資源等の再生可能資源等について、

それらの収穫や利用は一定の限度の範囲内で許可される等、開発行為や資源の利用と生態系や環境の

保全を調和させるとの考え方)の考えに立った措置がとられることが重要と考える。



(3)我が国の留保

 我が国は条約締結時国内産業保護の理由から9種につき留保を付していた(べっこうの原料となるウミガメや

タイマイ薬効のあるジャコウジカ等)。留保を付した場合その種について締約国としては扱われず非締約国と

取引を行うことが出来る。その後国内産業保護を理由として留保を付した種は業界の努力等により受け入れる

準備が出来たことから全て撤回した(最近の留保撤回は94年7月末タイマイ「鼈甲原料」が最後)。

現在附属書 I 掲載種中7種(クジラ7種)(マッコウクジラ、ツチクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ2種、イワシクジラ、

ナガスクジラ)につき持続的利用が可能な資源量があるという客観的判断から留保している。鯨種については、

従来より附属書 I に掲載されていること自体科学的根拠がないと判断しており今後かかる状況に変化がない限り

留保撤回の考えはない。また、2001年10月に附属書 III に掲載されたホホジロザメ(掲載国は豪)、2002年11月の

12回締約国会議で決定されたジンベイザメ、ウバザメ及びタツノオトシゴの附属書 II 掲載について2004年10月の

第13回締約国会議決定されたカワゴンドウの附属書・掲載及びホホジロザメの附属書 II 掲載についても絶滅の

おそれがあるとの科学的情報不足から留保した。




絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約 (ワシントン条約条文)



締約国は、美しくかつ多様な形態を有する野生動植物が現在及び将来の世代のために保護されなければならない

地球の自然の系のかけがいのない一部をなすものであることを認識し、野生動植物について、その価値が芸術上・

科学上・文化上・レクリエーション上及び経済上の見地から絶えず増大するものであることを意識し
国民及び国家が

それぞれの国における野生動植物の最良の保護者
でありまた最良の保護者でなければならないことを認識し、更に

野生動植物の一定の種が過度に国際取引に利用されることのないようこれらの種を保護するため国際協力が重要

であることを認識し、このため、適当な処置を緊急にとる必要があることを確信して、次のとおり協定したものである。


第一条
定義  

この条約の適用上、文脈によって別に解釈される場合を除くほか、

(a)
「種」とは、種若しくは亜種又は種若しくは亜種に係る地理的に隔離された個体群をいう。

(b)
「標本」とは、次のものをいう。

(1)
生死の別を問わず動物又は植物の個体

(2) 動物にあっては、附属書1若しくは附属書2に掲げる種の個体の部分

若しくは派生物であって容易に識別することができるもの、

又は附属書3に掲げる種の個体の部分若しくは派生物であって容易に識別することが

できるもののうちそれぞれの種について附属書3により特定されるもの

(3) 植物にあっては、附属書1に掲げる種の個体の部分若しくは派生物であって

容易に識別することができるもの、又は附属書2若しくは附属書3に掲げる種の

個体の部分若しくは派生物であって容易に識別することができるもののうち

それぞれの種について附属書2若しくは附属書3により特定されるもの

(c)
「取引」とは、輸出、再輸出、輸入又は海からの持込みをいう。

(d) 「再輸出」とは、既に輸入されている標本を輸出することをいう。

(e) 「海からの持込み」とは、いずれの国の管轄の下にもない海洋環境において捕獲され、

又は採取された種の標本をいずれかの国へ輸送することをいう。

(f) 「科学当局」とは、第九条の規定により指定される国の科学機関をいう。

(g) 「管理当局」とは、第九条の規定により指定される国の管理機関をいう。

(h) 「締約国」とは、その国についてこの条約が効力を生じている国をいう。


第二条
基本原則

1、附属書1には、絶滅のおそれのある種であって取引による影響を受けており

又は受けることのあるものを掲げる。これらの種の
標本の取引は、これらの種の存続を

更に脅かすことのないよう特に
厳重に規制するものとし、

取引が認められるのは例外的な場合に限る。

2、附属書2には、次のものを掲げる。

(a) 現在必ずしも絶滅のおそれのある種ではないが、その存続を脅かすこととなる

利用がされないようにするためにその
標本の取引を厳重に規制しなければ

絶滅のおそれのある種となるおそれのある種

(b) (a)の種以外の種であって、(a)の種の標本の取引を効果的に取り締まるために、

規制しなければならない種

3、附属書3には、いずれかの締約国が、捕獲又は採取を防止し又は制限するための

規制を自国の管轄内において行う必要があると認め、かつ、取引の取締りのために

他の締約国の協力が必要であると認める種を掲げる。

4、
締約国は、この条約の定めるところによる場合を除くほか、

附属書1、附属書2及び附属書3に掲げる種の標本の取引を認めない。


第三条
附属書1に掲げる種の標本の取引に対する規制

1、附属書1に掲げる種の標本の取引は、この条に定めるところにより行う。

2 附属書1に掲げる種の標本の輸出については、事前に発給を受けた輸出許可書を

事前に提出することを必要とする。輸出許可書は、

次の条件が満たされた場合にのみ発給される。

(a) 輸出国の科学当局が、標本の輸出が当該標本に係る種の存続を脅かすことと

ならないと助言したこと。

(b) 輸出国の管理当局が、標本が動植物の保護に関する自国の法令に違反して

入手されたものでないと認めること。

(c) 生きている標本の場合には、輸出国の管理当局が、傷を受け、健康を損ね

若しくは生育を害し又は虐待される危険性をできる限り小さくするように準備され、

かつ、輸送されると認めること。

(d) 輸出国の管理当局が、標本につき輸入許可書の発給を受けていると認めること。

3、附属書1に掲げる種の標本の輸入については、事前に発給を受けた輸入許可書

及び輸出許可書又は輸入許可書及び再輸出許可書を事前に提出することを必要とする。

輸入許可書は、次の条件が満たされた場合にのみ発給される。

(a) 輸入国の科学当局が、標本の輸入が当該標本に係る種の存続を脅かす目的の

ために行われるものでないと助言したこと。

(b) 生きている標本の場合には、輸入国の科学当局が、受領しようとする者が

これを収容し及びその世話をするための適当な設備を有していると認めること。

(c) 輸入国の管理当局が、標本が主として商業的目的のために使用されるもので

ないと認めること。

4、附属書1に掲げる種の標本の再輸出については、事前に発給を受けた

再輸出証明書を事前に提出することを必要とする。再輸出証明書は、

次の条件が満たされた場合にのみ発給される。

(a) 再輸出国の管理当局が、標本がこの条約に定めるところにより

自国に輸入されたと認めること。

(b) 生きている標本の場合には、再輸出国の管理当局が、傷を受け、健康を損ね

若しくは生育を害し又は虐待される危険性をできる限り小さくするように準備され、

かつ、輸送されると認めること。

(c) 生きている標本の場合には、再輸出国の管理当局が、輸入許可書の発給を

受けていると認めること。

5、附属書1に掲げる種の標本の海からの持込みについては、当該持込みがされる

国の管理当局から事前に証明書の発給を受けていることを必要とする。

証明書は、次の条件が満たされた場合にのみ発給される。

(a) 当該持込みがされる国の科学当局が、標本の持込みが当該標本に係る種の

存続を脅かすこととならないと助言していること。

(b) 生きている標本の場合には、当該持込みがされる国の管理当局が、

受領しようとする者がこれを収容し及びその世話をするための適当な設備を

有していると認めること。

(c) 当該持込みがされる国の管理当局が、標本が主として商業的目的のために

使用されるものでないと認めること。


第四条
附属書2に掲げる種の標本の取引に対する規制

1、附属書2に掲げる種の標本の取引は、この条に定めるところにより行う。

2 附属書2に掲げる種の標本の輸出については事前に発給を受けた輸出許可書を事前に

提出することを必要とする。輸出許可書は、次の条件が満たされた場合にのみ発給される。

(a) 輸出国の科学当局が、標本の輸出が当該標本に係る種の存続を脅かすことと

ならないと助言したこと。

(b) 輸出国の管理当局が、標本が動植物の保護に関する自国の法令に違反して

入手されたものでないと認めること。

(c) 生きている標本の場合には、輸出国の管理当局が、傷を受け、健康を損ね

若しくは生育を害し又は虐待される危険性をできる限り小さくするように準備され、

かつ、輸送されると認めること。

3、締約国の科学当局は、附属書2に掲げる種の標本に係る輸出許可書の自国による

発給及びこれらの標本の実際の輸出について監視する。科学当局は、附属書2に掲げる

いずれかの種につき、その属する生態系における役割を果たすことのできる個体数の

水準を及び附属書1に掲げることとなるような当該いずれかの種の個体数の水準よりも

十分に高い個体数の水準を当該いずれかの種の分布地域全体にわたって維持する

ためにその標本の輸出を制限する必要があると決定する場合には、

適当な管理当局に対し、その標本に係る輸出許可書の発給を制限するために

とるべき適当な処置を助言する。

4、附属書2に掲げる種の標本の輸入については、輸出許可書又は再輸出許可書を

事前に提出することを必要とする。

5 附属書2に掲げる種の標本の再輸出については、事前に発給を受けた

再輸出証明書を事前に提出することを必要とする。再輸出証明書は、次の条件が

満たされた場合にのみ発給される。

(a) 再輸出国の管理当局が、標本がこの条約に定めるところにより

自国に輸入されたと認めること。

(b) 生きている標本の場合には、再輸出国の管理当局が、傷を受け、健康を損ね

若しくは生育を害し又は虐待される危険性をできる限り小さくするように準備され、

かつ、輸送されると認めること。

6、附属書2に掲げる種の標本の海からの持込みについては、当該持込みがされる国の

管理当局から事前に証明書の発給を受けていることを必要とする。

証明書は、次の条件が満たされた場合にのみ発給される。

(a) 当該持込みがされる国の科学当局が、標本の持込みが当該標本に係る種の存続を

脅かすこととならないと助言していること。

(b) 生きている標本の場合には、当該持込みがされる国の管理当局が、傷を受け、

健康を損ね若しくは生育を害し又は虐待される危険性をできる限り小さくするように

取り扱われるとと認めること。

7、6の証明書は、科学当局が自国の他の科学機関及び適当な場合には

国際科学機関と協議の上行う助言に基づき、1年を越えない期間につきその期間内に

持込みが認められる標本の総数に限り発給することができる。


第五条
附属書3に掲げる種の標本の取引に対する規制

1、附属書3に掲げる種の標本の取引は、この条に定めるところにより行う。

2、附属書3に掲げる種の標本の輸出で附属書3に当該種を掲げた国から行われる

ものについては、事前に発給を受けた輸出許可書を事前に提出することを必要とする。

輸出許可書は、次の条件がみたされた場合にのみ発給される。

(a) 輸出国の管理当局が、標本が動植物の保護に関する自国の法令に違反して

入手されたものでないと認めること。

(b) 生きている標本の場合には、輸出国の管理当局が、傷を受け、健康を損ね

若しくは生育を害し又は虐待される危険性をできる限り小さくするように準備され、

かつ、輸送されると認めること。

3、
附属書3に掲げる種の標本の輸入については、4の規定が適用される場合を除くほか

原産地証明書及びその輸入が附属書3に当該種を掲げた国から行われるものである

場合には
輸出許可書を事前に提出することを必要とする。

4、輸入国は、再輸出に係わる標本につき、再輸出国内で加工された標本であること

又は再輸出される標本であることを証する再輸出国の管理当局が発給した証明書を

この
条約が遵守されている証拠として認容する。


第六条 
許可書及び証明書

1、前三条の許可書及び証明書の発給及び取扱いは、この条に定めるところにより行う。

2 
輸出許可書には、附属書4のひな形に明示する事項を記載するものとし、

輸出許可書は、その
発給の日から6箇月の期間内に行われる輸出についてのみ

使用することが出来る。

3、許可書及び証明書には、この条約の表題、許可書及び証明書を発給する管理当局の

名称及び印章並びに管理当局の付する管理番号を表示する。

4、管理当局が発給する許可書及び証明書の写しには、写しであることを明示するものとし

写しが原本の代わりに使用されるのは、写しに特記されている場合に限る。

5、許可書及び証明書は、
標本の各送り荷について必要とする。

6、輸入国の管理当局は、標本の輸入について提出された輸出許可書又は

再輸出証明書及びこれらに対応する輸入許可書を失効させた上保管する。

7、管理当局は、適当かつ可能な場合には、標本の識別に資するため標本にマークを

付することができる。この7の規定の適用上、「マーク」とは、権限のない者による

模倣ができないようにするようにするように工夫された標本の識別のための

消すことのできない印章、封鉛その他の適当な方法をいう。


第七条
取引に係る免除等に関する特別規定

1、第三条から第五条までの規定は、標本が締約国の領域を通過し

又は締約国の領域において積み替えられる場合には、適用しない。

ただし、これらの標本が  税関の管理の下にあることを条件とする。

2、第三条から第五条までの規定は、標本につき、この条約が当該標本に

適用される前に取得されたものであると輸出国又は再輸出国の管理当局が認める

場合において、当該管理当局がその旨の証明書を発給するときは適用しない。

3、第三条から第五条までの規定は、手回品又は家財である標本については

適用しない。ただし、次の標本(
標本の取得がこの条約の当該標本についての適用前に

なされたと管理当局が認める標本を除く。
)については適用する。

(a) 附属書1に掲げる種の標本にあっては、その所有者が通常居住する国の外において

取得して当該通常居住する国へ輸入するもの

(b) 附属書2に掲げる種の標本にあっては、

(1)その所有者が通常居住する国以外の国(その標本が野生の状態で捕獲され

又は採取された国に限る。)において取得し、

(2)当該所有者が通常居住する国へ輸入し、かつ、

(3)その標本が野生の状態で捕獲され又は採取された国においてその輸出につき

輸出許可書の事前の発給が必要とされているもの

4、附属書1に掲げる動物の種の標本であって
商業的目的のため

飼育により繁殖させたもの又は附属書1に掲げる植物の種の標本であって

商業目的のため人工的に繁殖させたもの
は、附属書2に掲げる種の標本とみなす。

5、動物の種の標本が飼育により繁殖させたものであり若しくは植物の種の標本が

人工的に繁殖させたものであり又は動物若しくは植物の種の標本がこれらの

繁殖させた標本の部分若しくは派生物であると輸出国の管理当局が認める場合には、

当該管理当局によるその旨の証明書は、第三条から第五条までの規定により

必要とされる許可書又は証明書に代わるものとして認容される。

6、第三条から第五条までの規定は、管理当局が発給し又は承認したラベルの

付されたさく葉標本その他の保存され、乾燥され又は包埋された博物館用の標本

及び当該ラベルの付された生きている植物が、管理当局に登録されている科学者

又は科学施設の間で商業目的以外の目的の下に貸与され、贈与され又は

交換される場合には、適用しない。

7、管理当局は、移動動物園、サーカス、動物展、植物展その他の移動する展示会を

構成する標本の移動について第三条から第五条までの要件を免除し、許可書又は

証明書なしにこれらの標本の移動を認めることができる。ただし、次のことを条件とする。

(a) 輸出者又は、輸入者が標本の詳細について管理当局に登録すること。

(b) 標本が2又は5のいずれかに規定する標本に該当するものであること。

(c) 生きている標本の場合には、管理当局が、傷を受け、健康を損ね若しくは生育を害し

又は虐待される危険性をできる限り小さくするように輸送され及び世話をされると認めること。


第八条 
締約国のとる処置

1、締約国は、この条約を実施するため及びこの条約に違反して行われる標本の取引を

防止するため、適当な処置を取る。この処置には、次のことを含む。

(a) 違反に係る標本の取引若しくは所持又はこれらの双方について処罰すること。

(b) 違反に係る標本の没収又はその輸出国への返済に関する規定を設けること。

2、締約国は、1の処置に加え、必要と認めるときはこの条約を適用するためにとられた

処置に違反して行われた取引に係る標本の没収の結果負うこととなった費用の

国内における求償方法について定めることができる。

3、締約国は、標本の取引上必要な手続が速やかに完了することをできる限り確保する。

締約国は、その手続きの完了を容易にするため、
通関のために標本が提示される輸出港

及び輸入港を指定する
ことができる。締約国は、また、生きている標本につき、通過、保管

又は輸送の間に傷を受け、健康を損ね若しくは生育を害し又は虐待される危険性を

できる限り小さくするように適切に世話をすることを確保する。

4、1の処置が取られることにより生きている標本が没収される場合には、

(a) 当該標本は、没収した国の管理当局に引き渡される。

(b) (a)の管理当局は、当該標本の輸出国との協議の後、当該標本を、当該輸出国の

負担する費用で当該輸出国に返送し又は保護センター若しくは管理当局の適当かつ

この条約の目的に沿うと認める他の場所に送る。

(c) (a)の管理当局は、(b)の規定に基づく決定(保護センター又は他の場所の選定に

係る決定を含む。)を容易にするため、科学当局の助言を求めることができるものとし、

望ましいと認める場合には、事務局と協議することができる。

5、4にいう保護センターとは、生きている標本、特に没収された生きている標本の

健康を維持し又は生育を助けるために管理当局の指定する施設をいう。

6、
締約国は、附属書1、附属書2及び附属書3に掲げる種の標本の取引について

次の事項に関する記録を保持
する。

(a)
輸出者及び輸入者の氏名又は名称及び住所

(b) 発給された許可書及び証明書の数及び種類、取引の相手国、標本の数又は量

及び標本の種類、附属書1、附属書2及び附属書3に掲げる種の名称並びに

可能な場合には標本の大きさ及び性別

7、締約国はこの条約の実施に関する次の定期的な報告書を作成し事務局に送付する。

(a) 6(b)に掲げる事項に関する情報の概要を含む年次報告書

(b) この条約を実施するために取られた立法処置、規制処置及び

行政処置に関する2年ごとの報告書

8、7の報告書に係る情報は、関係締約国の法令に反しない限り公開される。


第九条
管理当局及び科学当局

1、この条約の適用上、各締約国は、次の当局を指定する。

(a) 自国のために許可書又は証明書を発給する権限を有する一又は二以上の管理当局

(b) 一又は二以上の科学当局

2、批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託する国は、これらの寄託の際に、

他の締約国及び事務局と連絡する権限を有する一の管理当局の名称及び住所を

寄託政府に通報する。

3、締約国は、1の規定による指定及び2の規定による通報に係る変更が他のすべての

締約国に伝達されるようにこれらの変更を事務局に通報する。

4、2の管理当局は、事務局又は他の締約国の管理当局から要請があったときは、

許可書又は証明書を認証するために使用する印章その他のものの図案を通報する。


第十条 
この条約の締約国でない国との取引

締約国は、この条約の締約国でない国との間で輸出、輸入又は再輸出を行う場合に

おいては、当該この条約の締約国ではない国の権限のある当局が発給する文書であって

その発給の要件がこの条約の許可書又は証明書の発給の要件と実質的に一致している

ものを、この条約に言う許可書又は証明書に代わるものとして 認容することができる。

第一一条 
締約国会議

1、事務局は、この条約の効力発生の後2年以内に、締約国会議を召集する。

2 その後、事務局は、締約国会議が別段の決定を行わない限り少なくとも2年に1回

通常会合を召集するものとし、締約国の少なくとも三分の一が書面により要請する

場合にはいつでも特別会合を召集する。

3、締約国は、通常会合又は特別会合のいずれかにおいてであるかを問わず、

この条約の実施状況を検討するものとし、次のことを行うことができる。

(a) 事務局の任務の遂行を可能にするために必要な規則を作成すること及び

財政規則を採択すること。

(b) 第一五条の規定に従って附属書1及び附属書2の改正を検討し及び採択すること。

(c) 附属書1、附属書2及び附属書3に掲げる種の回復及び

保存に係る進展について検討すること。

(d) 事務局又は締約国の提出する報告書を受領し及び検討すること。

(e) 適当な場合には、この条約の実効性を改善するために勧告を行うこと。

4、締約国は、通常会合において、2の規定により開催される次回の通常会合の時期

及び場所を決定することができる。

5、締約国はいずれの会合においても当該会合のための手続規則を制定することができる。

6、国際連合、その専門機関および国際原子力機関並びにこの条約の締約国でない国は、

締約国会議の会合にオブザーバーを出席させることができる。オブザーバーは、

出席する権利を有するが、投票する権利は有しない。

7、野生動植物の保護、保存又は管理について専門的な能力を有する次の機関又は

団体であって、締約国会議の会合にオブザーバーを出席させることを希望する旨

事務局に通報したものは、当該会合に出席する締約国の少なくとも三分の一が

反対しない限り、オブザーバーを出席させることを認められる。

(a) 政府間又は非政府のもののいずれであるかを問わず国際機関又は国際団体及び

国内の政府機関又は政府団体

(b) 国内の非政府機関又は非政府団体であって、その所在する国によりこの条約の

目的に沿うものであると認められたもの

これらのオブザーバーは、出席することを認められた場合には、出席する権利を有するが、

投票する権利は有しない。


第一二条 
事務局

1、事務局の役務は、この条約の効力発生に伴い、国際連合環境計画事務局長が

提供する。同事務局長は、適当と認める程度及び方法で、野生動植物の保護、保存及び

管理について専門的な能力を有する政府間の若しくは非政府間の適当な国際機関

若しくは国際団体又は政府の若しくは非政府の適当な国内の機関若しくは

団体の援助を受けることが出来る。

2、事務局は、次の任務を遂行する。

(a) 締約国の会合を準備し及びその会合のための役務を提供すること。

(b) 第一五条及び第一六条の規定により与えられる任務を遂行すること。

(c) 締約国会議の承認する計画に従い、この条約の実施に寄与する科学的及び

技術的研究(生きている標本につき適切に準備し、輸送するための基準に関する

研究及び標本の識別方法に関する研究を含む。)を行うこと。

(d) 締約国の報告書を研究すること及び締約国の報告書に関する追加の情報であって

この条約の実施を確保するために必要と認めるものを当該締約国に要請すること。

(e) この条約の目的に関連する事項について締約国の注意を喚起すること。

(f) 最新の内容の附属書1、附属書2及び附属書3をこれらの附属書に掲げる種の

標本の識別を容易にする情報と共に定期的に刊行し、締約国に配布すること。

(g) 締約国の利用に供するため事務局の業務及びこの条約の実施に関する年次報告書を

作成し並びに締約国がその会合において要請するほかの報告書を作成すること。

(h) この条約の目的を達成し及びこの条約を実施するための勧告を行うこと

(科学的及び技術的性格の情報を交換するよう勧告を行うことを含む。)。

(i) 締約国の与える他の任務を遂行すること。


第一三条
国際的な措置

1、事務局は、受領した情報を参考にして、附属書1又は附属書2に掲げる種が

その標本の取引によって望ましくない影響を受けていると認める場合又は

この条約が効果的に実施されていないと認める場合には、当該情報を関係締約国の

権限のある管理当局に通告する。

2、締約国は、1の通告を受けたときは、関連する事実を自国の法例の認める限度に

おいてできる限り速やかに事務局に通報するものとし、適当な場合には是正措置を

提案する。当該締約国が調査を行うことが望ましいと認めるときは、当該締約国によって

明示的に権限を与えられた者は、調査を行うことができる。

3、締約国会議は、締約国の提供した情報又は2の調査の結果得られた情報につき、

次回の会合において検討するものとし、適当と認める勧告を行うことができる。


第一四条
国内法令及び国際条約に対する影響

1、この条約は締約国が次の国内処置を取る権利にいかなる影響も及ぼすものではない。

(a) 附属書1、附属書2及び附属書3に掲げる種の標本の取引、捕獲若しくは採取、所持

若しくは輸送の条件に関する一層厳重な国内措置又はこれらの取引、捕獲若しくは採取、

所持若しくは輸送を完全に禁止する国内措置

(b) 附属書1、附属書2及び附属書3に掲げる種以外の標本の取引、捕獲若しくは採取、

所持若しくは輸送を制限し又は禁止する国内措置

2、この条約は、標本の取引、捕獲若しくは採取、所持又は輸送についてこの条約に

定めているもの以外のものを定めている条約又は国際協定であって締約国について

現在効力を生じており又は将来効力を生ずることのあるものに基づく国内措置又は

締約国の義務にいかなる影響も及ぼすものではない。これらの国内措置又は義務には

関税、公衆衛生、動植物の検疫の分野に関するものを含む。

3、この条約は、共通の対外関税規制を設定し若しくは維持し、かつ、その構成国間の

関税規制を撤廃する同盟若しくは地域的な貿易機構を創設する条約若しくは

国際協定であって現在締結されており若しくは将来締結されることのある条約若しくは

国際協定の規定のうち又はこれらの条約若しくは国際協定に基づく義務のうち、

これらの同盟又は地域的な貿易機構の構成国間の貿易に関する

いかなる影響も及ぼすものではない。

4、この条約の締約国は、自国がその締約国である他の条約又は国際協定が

この条約の効力発生の時に有効であり、かつ、当該他の条約又は国際協定に基づき

附属書2に掲げる海産の種に対して保護を与えている場合には、自国において

登録された船舶が当該他の条約又は国際協定に基づいて捕獲し又は採取した

附属書2に掲げる種の標本の取引についてこの条約に基づく義務を免除される。

5、4の規定により捕獲され又は採取された標本の輸出については、

第三条から第五条までの規定にかかわらず、当該標本が4に規定する他の条約

又は国際協定に基づいて捕獲され又は採取された旨の持込みがされた国の

管理当局の発給する証明書のみを必要とする。

6、この条約のいかなる規定も、国際連合総会決議第2750号C(第25回会期)に

基づいて召集される国際連合海洋法会議による海洋法の法典化及び発展を妨げる

ものではなく、また、海洋法に関し並びに沿岸国及び旗国の管轄権の性質及び範囲に

関する現在又は将来におけるいずれの国の主張及び法的見解も害するものではない。


第一五条 
附属書1及び附属書2の改正

1、締約国会議の会合において附属書1及び附属書2の改正をする場合には、

次の規定を適用する。

(a) 締約国は、会合における検討のため、附属書1又は附属書2の改正を提案することが

できる。改正案は、会合の少なくとも150日前に事務局に通告する。事務局は、改正案の

他の締約国への通告及び改正案についての関係団体との協議については、

2(b) 又は2(c) の規定を準用するものとし、会合の遅くとも30日前に改正案に係る回答を

すべての締約国に通告する。

(b)
改正は、出席しかつ投票する締約国の三分の二以上の多数による議決で採択する。

この1(b) の規定の適用上、「出席しかつ投票する締約国」とは、出席しかつ賛成票又は

反対票を投ずる締約国をいう。投票を棄権する締約国は、改正の採択に必要な

三分の二に算入しない。

(c) 会合において
採択された改正会合の後90日で

全ての締約国について効力を生ずる


ただし3の規定に基づいて留保を付した締約国についてはこの限りではない。

2、締約国会議の会合と会合との間において附属書1及び附属書2の改正をする場合には、

次の規定を適用する。

(a) 締約国は、会合と会合との間における検討のため、この2に定めるところにより、

郵便手続きによる附属書1又は附属書2の改正を提案することができる。

(b) 事務局は、海産の種に関する改正案を受領した場合には、直ちに改正案を

締約国に通告する。事務局は、また、当該海産の種に関連を有する活動を行っている

政府間団体の提供することができる科学的な資料の入手及び当該政府間団体の

実施している保存措置との調整を特に目的として、当該政府間団体と協議する。

事務局は当該政府間団体の表明した見解及び提供した資料を事務局の認定及び

勧告とともにできる限り速やかに締約国に通告する。

(c) 事務局は、海産の種以外の種に関する改正案を受領した場合には、直ちに改正案を

締約国に通告するものとし、その後できる限り速やかに自己の勧告を締約国に通告する。

(d) 締約国は、事務局が(b) 又は(c) の規定に従ってその勧告を締約国に通告した日から

60日以内に、関連する科学的な資料及び情報とともに改正案についての意見を事務局に

送付することができる。

(e) 事務局は、(d)の規定に基づいて受領した回答を自己の勧告とともにできる限り

速やかに締約国に通告する。

(f) 事務局が(e)の規定により回答及び勧告を通告した日から30日以内に改正案に

対する異議の通告を受領しない場合には、改正はその後90日ですべての締約国について

効力を生ずる。ただし、3の規定に基づいて留保を付した締約国についてはこの限りでない。

(g) 事務局がいずれかの締約国による異議の通告を受領した場合には、改正案は、

(h) から(j) までの規定により郵便投票に付される。

(h) 事務局は、異議の通告を受領したことを締約国に通報する。

(i) 事務局が(h) の通報の日から60日以内に受領した賛成票、反対票及び棄権票の

合計が締約国の総数の二分の一に満たない場合には、改正案は、更に検討の対象と

するため締約国会議の次回の会合に付託する。

(j) 受領した票の合計が締約国の総数の二分の一に達した場合には、改正案は、賛成票

及び反対票を投じた締約国の三分の二以上の多数による議決で採択される。

(k) 事務局は、投票の結果を締約国に通報する。

(l) 改正案が採択された場合には、改正は、事務局によるその旨の通報の日の後

90日ですべての締約国について効力を生ずる。ただし、3の規定に基づいて留保を

付した締約国については、この限りでない。

3、いずれの締約国も、1(c) または2(l) に規定する90日の期間内に寄託政府に対し

書面による通告を行うことにより、改正について留保を付することができる。締約国は、

留保を撤回するまでの間、留保に明示した種に係る取引につきこの条約の締結国でない

国として取り扱われる。

第一六条 
附属書3及びその改正

1、締約国は、いつでも、その種について第二条3にいう規制を自国の管轄内において

行う必要があると認める種を記載した票を事務局に提出することができる。附属書3には、

附属書3に掲げるべき種を記載した表を提出した締約国の国名、これらの種の学名及び

第一条(b)の規定の適用上これらの種の個体の部分又は派生物であってそれぞれの種に

ついて特定されたものを掲げる。

2、事務局は、1の規定により提出された表を受領した後できる限り速やかに当該表を

締約国に送付する。当該表は、その送付の日の後90日で附属書3の一部として効力を

生ずる。締約国は、当該表の受領の後いつでも、寄託政府に対して書面による通告を

行うことにより、いずれの種又はいずれの種の個体の部分若しくは派生物についても

留保を付することができる。締約国は、留保を撤回するまでの間、留保に明示した種

又は種の個体の部分若しくは派生物に係る取引につきこの条約の締結国でない国として

取り扱われる。

3、附属書3に掲げるべき種を記載した表を提出した締約国は、事務局に対して通報を

行うことによりいつでも特定の種の記載を取り消すことができるものとし、事務局は、その

取消しをすべての締約国に通告する。取消しは、通告の日の後30日で効力を生ずる。

4、1の規定により表を提出する締約国は、当該表に記載された種の保護について

適用されるすべての国内法令の写しを、自国がその提出を適当と認める解釈又は

事務局がその提出を要請する解釈とともに事務局に提出する。締約国は、自国の表に

記載された種が附属書3に掲げられている間、当該記載された種に係る国内法令の

改正が採択され又は当該国内法令の新しい解釈が採用されるごとにこれらの改正

又は解釈を提出する。


第一七条 
この条約の改正

1、事務局は、締約国の少なくとも三分の一からの書面による要請があるときは、この

条約の改正を検討し及び採択するため、締約国会議の特別会合を召集する。改正は、

出席し、かつ投票する締約国の三分の二以上の多数による議決で採択する。この1の

規定の適用上、「出席しかつ投票する締約国」とは、出席しかつ賛成票又は反対票を

投ずる締約国をいう。
投票を棄権する締約国は、改正の採択に必要な三分の二に算入

しない


2、事務局は、1の特別会合の少なくとも90日前に改正案を締約国に通告する。

3、改正は、締約国の3分の2が改正の受諾書を寄託政府に寄託した後60日で、改正を

受諾した締約国について効力を生ずる。その後、改正は、他の締約国についても、

当該他の締約国が改正の受諾書を寄託した後60日で、効力を生ずる。


第一八条
紛争の解決

1、締約国は、この条約の解釈又は適用について他の締約国との間に紛争が生じた

場合には、当該紛争について当該他の締約国と交渉する。

2、締約国は、1の規定によっても紛争を解決することができなかった場合には、

合意により当該紛争を仲裁、特に、
ヘーグ常設仲裁裁判所の仲裁に付することができる。

紛争を仲裁に付した締約国は仲裁裁定に従うものとする。


第一九条
署名

この条約は、1973年4月30日まで
ワシントンにおいて、

その後は、1974年12月31日迄
ベルヌにおいて、署名のために開放しておく。


第二十条 
批准、受諾及び承認

この条約は、批准され、受諾され又は承認されなければならない。

批准書、受諾書又は承認書は、寄託政府であるスイス連邦政府に寄託する。


第二一条 
加入

この条約は、加入のため無制限に開放しておく。加入書は、寄託政府に寄託する。


第二二条 
効力発生

1、この条約は、十番目の批准書、受領書、承認書又は加入書が寄託政府に寄託された

日の後90日で効力を発生する。

2、この条約は、十番目の批准書、受領書、承認書又は加入書が寄託された後に批准し、

受諾し、承認し又は加入する各国については、その批准書、受諾書、承認書又は加入書が

寄託された日の後90日で効力を発生する。


第二三条 
留保

1、この条約については、一般的な留保は、付することができない。特定の留保は、

この条、第十五条及び第十六条の規定に基づいて付することができる。

2、いずれの国も、批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託する際に、

次のものについて特定の留保を付することができる。

(a) 附属書1、附属書2又は附属書3に掲げる種

(b) 附属書3に掲げる種の個体の部分又は派生物であって附属書3により特定されるもの

3 締約国は、この条の規定に基づいて付した留保を撤回するまでの間、

留保に明示した特定の種又は特定の種の個体の部分若しくは派生物に係る取引につき

この条約の締結国でない国として取り扱われる。


第二四条 
廃棄

いずれの締約国も寄託政府に対して書面による通告を行うことによりこの条約をいつでも

廃棄することができる。廃棄は寄託政府が通告を受領した後12箇月で効力を生ずる。


第二五条  寄託政府

1、
中国語、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく成文とする。

この条約の原本は、寄託政府に寄託するものとし、寄託政府は、その認証謄本を

この条約に署名し又はこの条約の加入書を寄託したすべての国に送付する。

2、寄託政府は、すべての署名国及び加入国並びに事務局に対し、署名、批准書、

受諾書、承認書又は加入書の寄託、この条約の効力発生、この条約の改正、留保及び

その撤回並びに廃棄通告を通報する。

3、この条約が効力を生じたときは、寄託政府は、国際連合憲章第百二条の規定による

登録及び公表のためにできる限り速やかにその認証謄本を国際連合事務局に送付する。




<ワシントン条約附属書(条約によって規制を受ける昆虫類)>



附属書

附属書T(約830種)
絶滅のおそれが生じている種
附属書U(約30000種)
今後絶滅のおそれが生じる種

附属書V(約240種)
各国が保護のため国際取引を
規制したいと考えている種



・アレクサンドラトリバネアゲハ

・ルソンカラスアゲハ

・ホメルスアゲハ

・コルシカキアゲハ

・ソウトウサソリ

・ガンビアサソリ

・ダイオウサソリ

・ローズグレイタランチュラ

・オオツチグモ属全種


・ジャコウアゲハ属

・アポロウスパシバシロチョウ

・テングアゲハ属全種

・アカエリトリバネアゲハ属全種

・キシタアゲハ全種

・チスイビル/医用ビル



・コロフォン:Colophon spp.
(マルガタクワガタ)属全種
(南アフリカ共和国)

上記附属書により、ワシントン条約によって規制される種は「カブトムシ」「ハナムグリ」には存在せず、

「クワガタ」では、南アフリカ共和国の「コロフォン」が規制の対象種(標本:Dryも禁止)となっている。


<2008年5月現在>

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